Original Doll Remi Futoyama

人形のテンションゴムは、年数とともに劣化して伸びてしまいます。
クタクタになった人形も忍びない事と思うのですが、 
ゴム交換の為の梱包発送の万が一のリスク
(梱包の不手際や宅配便の事故等)も気になります。
また、私のビスクドールの構造も分かると思い、
テンションゴムの交換の手順を纏めてみました。
勿論、無理だと思われましたら
私の方でゴムの交換をさせて頂きますので
御連絡頂きますよう、宜しくお願い致します。


*人形の構造


 

 

右足~ボディ~頭の中の竹棒~ボディ~左足(1本のゴム)

右手~ボディ~左手(1本のゴム)

計2本のゴムで繋がっています

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

*動画と連動で説明しています
実際の作業の流れを動画でご覧下さい。

 

*テンションゴムの種類


 太さ5㎜



 太さ4㎜


 太さ4㎜白





*現在の私のテンションゴムはA(60㎝)~F(73㎝)まで太さ4㎜白を使っていますが、
太さ4㎜白はとても固く引きが強いので、ゴムを固定する指の力が特に必要になります。
I(64㎝)までは真ん中の模様の入った太さ4㎜のゴムで十分です。
動画を撮るにあたり、つい何時もの4㎜白を使いましたが、
動画に映っているスタンドに立たせた人形は、太さ4㎜で繋ぎ直しました。


*テンションゴム使用量の目安(作業がし易いように下記の数値より頭から脚は10~25cm程度、
腕は5~15㎝程度長めに準備します。

J(31㎝)ボディ脚(8本丸3㎜ 48㎝) 腕(4本丸2㎜ 31㎝)
L(38㎝)ボディ脚(8本丸3㎜ 64㎝) 腕(6本丸2.5㎜ 23.5㎝)

HL(46.5㎝)ボディ脚(太さ4㎜ 70㎝) 腕(太さ4㎜ 35㎝)
E(54㎝)ボディ脚(太さ4㎜ 80㎝) 腕(太さ4㎜ 41㎝)
A(60㎝)ボディ脚(太さ4㎜ 94㎝) 腕(太さ4㎜ 43㎝)
I(64㎝)ボディ脚(太さ4㎜ 95㎝) 腕(太さ4㎜ 45㎝)

G(72㎝)ボディ脚(太さ5㎜ 105㎝) 腕(太さ4㎜ 46㎝)
F(73㎝)ボディ脚(太さ5㎜ 105㎝) 腕(太さ4㎜ 46㎝)

*ゴムは8本丸(3㎜)~4本丸(2㎜)等は手芸屋さんに
他の太いゴムは「みくにビスクドール」さん と
コチラ」にも 有るようです

*ゴムの交換前に古いゴムの確認をお願いします。
2006年頃より以前の人形には、手足パーツ等が現在のとは違っている為
白く細いゴムが使われている場合があります。
白く細いゴムの場合は8本丸(3㎜)のゴムでの交換で良いかと思われます。


*準備するゴム

  使用量の長さより10㎝~25㎝程余裕を持って用意し、
 片方のゴム端にマジックで印を付けておきます。

 

 

 




*準備するもの


 人形の下に敷くバスタオル1枚、
 人形保護の為のタオル2枚、
 テンションゴム2本、
 ピンセット
 爪楊枝1本 鋏



*ピンセットは先が細く曲がっているものが便利です。
(ホームセンターの工具売り場にあります) 
画像のピンセットは約16㎝で、大きい子から小さい子まで
これでOKです。

 


*I(64㎝)の人形をゴムが伸びた状態を想定して細いゴムで繋いでおきました。

 

 裸の人形を移動させる時には、
 片手でボディを、もう一方の
 手で足がぶつからない様に、
 足の間に指を入れて支えます。

 







*足先、手先をティッシュ等で包んで、マスキングテープ等で止めて置きます。

 


 ボディと片脚にタオルを掛けて置きます。

 

 

 



*これで解体の準備ができました。



*人形の解体に入ります。

 

 

 手首の下腕を押え手を引いてゴムを引き出し、

 腕側の指でゴムを挟み固定します。

 

 

 

 

 

 

 手のゴムを切り離します。

 

 

 

 

右手は右側にボディから離して置いておきます。
下腕、球、上腕とゴムからパーツを抜き取り、
手と一緒に右側に並べて置きます。


 

 

 

 左側の腕ごとゴムをボディから抜きます。

 

 

 

 

 

 

 

 手、下腕、球、上腕と抜き、左側に並べておきます。

 

 

 

 


 

 

 

 右足を手と同じようにゴムを切って離します。


 

 

 

 

 

 右足は右側に置き
 
 脛、太もも、股間球と抜き取り、 
 
 足と一緒に右側に並べて置きます。

       

 

 

 

 

 

 

 

 

 左足もゴムと一緒に抜き取り、
 足、脛、太もも、股間球と、左側に並べて置きます。

 

 

 

 

 

 

 

*腰パーツ、腹部球、ボディ、頭が離れました。



*ここで、先に外した手と足の中のワッシャーとゴムを取り出しておきます。

*動画を見て頂けると分かりますが、ゴムが伸びて細くなっていると、
手足の中で既にワッシャーが外れていて、手足のパーツを逆さにするとワッシャーが下に落ちる事もあります。
人形とは少し離れた場所で行います。人形の上でやってはいけません。


*古いゴムは手足の球部分で切って捨てておきます。







 足の中のワッシャーをピンセットで縦につまみます。

 

 

 

 

 








 足の後ろの溝に添ってワッシャーを抜き出します。
 
 ゴムの端を掴みゴムを取り出します。

 

 









 ワッシャーのサイズが小さくゴムが抜けて無い時は、
 
 手の球から覗いているゴム端を爪楊枝で中に押し込み、
 
 ワッシャーを離れさせます。

 









 ピンセットでワッシャーを縦につまみます。

 

 

 






 球内側の溝に添って取り出します。












 ゴム先をピンセットで引き出し、
 
 指でつまみゴムを抜きます。






*ワッシャーとゴムを取り出した手足の左右を間違えないように、元の場所へ置いておきます。




*ここから、新しいゴムでの繋ぎに入ります。
   






 首受けの後ろ側から新しいゴムを入れます。

 



 







 頭の中に渡してある竹棒をくぐらせます。

 

 

 

 





 ピンセットで首受けの前側からゴムを引き出します。

 


 



*頭から出ている新しいゴムを2本一緒にボディ、腹部球とゴムを通し 

腰パーツで股関節へ1本づつ分けて通します。(マジックの印がある方を左側へ)

 




 マジックの印の無いほうのゴム(右脚側)に
 股間球、太もも、脛までゴムを通します。
 
 (パーツの受けの中でゴムが引っかかる時には、
 ピンセットで引き出します。)

 

 

 

 







 脛の受けから出ているゴムにワッシャーを
 先に大、次に小と入れます。






 






 ゴム先から2㎝位の所でゴムを結びゴム玉をつくります。













 足の球部分の穴へゴム玉を入れ、

 ワッシャーを縦にして足の後ろ溝に添って、

 足の中へ1個づつ入れます。

 

 






 左側の股関節から出ているゴム(印が付いている)を

 ゆっくり引きながら、右脚を引き締めます。

 

 

 





 


 左側の股関節から出ているゴムに

 股間球、太もも、脛を入れます。

 

 

 

 



 
 ゴムがパーツの受けに引っかかり出て来ない時は、

 パーツを立ててピンセットでゴムを引き出し、

 指でつまみ出します。






 

 

 脛から出ているゴムの先からワッシャーを先に大、次に小といれ、 

 右手で脛を押えつつ、左手でゴムを印の位置より約8cm程長く引っ張りだし、

 右手の人差し指と親指でゴムをしっかり固定します。







 右手でゴムをしっかり固定しつつ

 マジックで入れた印より2㎝位奥(脛側)の位置でゴムを結び、 

 ゴム玉を作ります。 


 (左の写真や動画ではゴムの長さを必要分に切ってあるので
 片手でゴム玉を作るのが難しそうに見えますが、ゴムを長めに
 準備してると大丈夫だと思います)

 

 *片手でゴム玉を作ったり、片手で足の中にゴム玉とワッシャーを入れるのが難しいときは、
 何方かに手伝ってもらうか、鉗子を使う方法もあります。

 

 





 ゴム玉ができたら

 印の位置で余分なゴムをカットします。 





 



 右手で脛を押えつつ、


 左手でワッシャーとゴムをゴム玉より5㎝程長くひっぱりだし、

 右手の人差し指と親指でゴムをしっかり固定します。

 

 



 右手でゴムをしっかり固定しつつ

 左手でゴム玉を足の球の中へ押し込みます。

 

 

 

 

 

 

 

 ゴム玉が足の球の中に入ったところです。

 

 

 

 

 






  続けて左手でワッシャーを小、大と1個づつ入れ込みます。






 

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 ワッシャーは足首の丸い穴のところで溝に平行に立てて入れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 足の中にゴム玉とワッシャーが入ったら

 そのまま足とゴムをしっかり握り、

 右手のゴムを固定してた指を離し、

 足を脛の受けに合わせます。







*先に繋いだ方の右脚がゆるいので、 
右の太ももと股間球の間のゴムを引いて伸ばし、太ももの方のゴムを指ではさみます。
それから、太もものパーツを股間球に戻し、ゴムを頭の方に移動させ左右のゴムのテンションを調整します。 

股関球と股関節の間や、腰関節と腹部球の間等で繰り返します。 

 


 

 

 

 

 

 




*次に腕の繋ぎです


 足と同じようにゴムに印の無い方からワッシャーを入れ
 ゴム先2㎝位の所でゴムを結びゴム玉を作ります。

 

 

 

 

 


左手の中へゴム玉を入れ、続けてワッシャーを入れ下腕、腕球(大きい穴~小さい穴へ)、上腕とゴムを通し、
上腕の穴からピンセットでゴムを引き出しておきます。

 





 引き出したゴムをボディの腕受けから入れます。

 

 

 






 ボディの中にゴムを通し、
 
 反対側からゴムをピンセットで引き出します。






 


 足と同じように、
 ゴムがパーツの受けに引っかかり出て来ない時は、
 パーツを立ててピンセットでゴムを引出し指でつまみ出します。


 引き出したゴムに上腕、腕球(小さい穴~大きい穴へ)

 下腕とゴムを通します。







下腕から出たゴムにワッシャーを入れ
片手で下腕を押え、
反対の手でゴムを印より約8cm程長く引っ張りだし、
下腕を押えた手の 人差し指と親指で、ゴムをしっかり固定します。


ゴムをしっかり固定しつつ、マジックで入れた印より2㎝位奥(下腕側)の位置でゴムを結び、 
ゴム玉を作ります。 



ゴム玉が出来たらゴムを固定してた手を離しても大丈夫です。
印の位置で余分なゴムをカットします。 


片手で下腕を押えつつ、
反対側の手でワッシャーとゴムをゴム玉より5cm程長く引っ張り出し、 

下腕を押えてる手の人差し指と親指で、ゴムをしっかり固定します。
そして
片手でゴム玉を手の球の中へ押し込み、ワッシャーを入れます。

人形の手の中にゴム玉とワッシャーが入ったら 

そのまま人形の手とゴムをしっかり握り、

下腕の手のゴムを固定してた指を離し、

手を下腕の受けに合わせます。



 

追記

*足と手の最後の繋ぎに、鉗子を使う方法

SD用クリップホルダー 150㎜
約6㎝角のダンボールや厚紙等にゴム巾に切り込みを入れたもの





 

①下腕や脛を押えて、下腕や脛から出ているゴムを印の位置より約8cm程長く
引っ張りだし、指で固定します。そしてゴムにダンボールを挟み、SD用クリップホルダーで、ゴムを固定します。 






②ゴム先からワッシャーを先に大、次に小と入れ、
ゴムの印より2㎝位奥(クリップホルダー側)でゴムを結びます。


  


③余分のゴムを印位置でカットします。

 


④手足の球部の丸い穴へゴム玉とワッシャーを入れます。 


 

 

⑤手足とゴムをしっかり握り、クリップホルダーを外します。
そして
ダンボールを抜き、手足を受けに合わせます。



*お疲れ様でした これで 終了です♪



*ビスクドールは焼き物ですので固い物にぶつけたり、ビスクのパーツどうしがぶつかったりすると、
衝撃で破損する事もあります。
それさえ気を付けて頂けるとそう難しい事ではありません。

でも、御自分で出来そうに無いと思われる方は、
私の方でテンションゴムの取り替えを致します。
どうぞ御連絡頂きますよう、宜しくお願い致します。

最後までお付き合い頂き、有難うございました。

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